こんにちは、みのっちくらぶです。今回は、「ストレッチ効果を高めるポイント」として、お話していこうと思います。
「ストレッチしてるけど全然柔らかくならんわぁ...」「ほんまにこれ効果あるんかなぁ...」「続けてたら、柔らかくなってくるもんなんかなぁ...」
本記事は、こんなお悩みの方に対して、プラスαで効果を高めるためのポイントをお伝えいたします。
それでは、いきましょう。
体が柔らかくなる仕組みに興味のない方は、効果を高めるポイントから読んじゃって下さいね。目次からシュッと飛べますので。
体が柔らかくなる仕組みを理解しよう【筋肉の性質】
まずは、体が柔らかくなるってどういうことなのか。その仕組みを簡単に理解しておきましょう。
体が柔らかくなることとは?
体が柔らかくなるということは、「筋肉」「腱」「関節」の3つが弛緩(緩んでる)状態にあるということ。逆に、体を柔らかくするためには、この3つにアプローチする必要があるということ。
ここでは一番大きく関与する「筋肉」について解説し、この「筋肉」の柔軟性を出すだけでも十分体は柔らかくなりますし、結果的に「関節可動域」は拡大(動きが大きくなる)します。
1.マッサージなどを行い部分的にほぐす方法
2.前屈や開脚などのストレッチで筋肉自体を全体的に伸ばす方法
筋肉の性質について
筋肉には伸び縮みする性質があります。伸ばす方法のことを「ストレッチ」と呼び、縮める方法のことを「トレーニング」と呼びます。
筋肉は、イメージしやすく例えるとゴムみたいな感じです。ゴムも、伸び縮みするが、古くなったり硬くなると切れやすくなる。筋肉も伸ばしすぎると切れてしまいます。(いわゆる"肉離れ")
「じゃあ、あまりストレッチで伸ばしすぎない方がいいんじゃないですかー?」
と思いますよね。大丈夫です。筋肉はそんなに簡単には切れたりしません。そこで大事な働きをしてくれるのが、筋紡錘と腱紡錘(ゴルジ腱器官)です
筋紡錘と腱紡錘について詳しく説明されてるサイトを見つけたので、興味のある方はこちらへ。
専門家による話なので、一般の方には少し難しいかもですが…。
簡単に言うと、
【筋紡錘】筋肉が伸びすぎないように働くセンサー
【腱紡錘】腱が伸びすぎないように働くセンサー
筋肉も腱も伸び縮みする性質があるからといっても、当然許容範囲があるわけです。ゴムと同じように、ある一定範囲を超えると切れてしまいます。その許容範囲を超えないように働くのが"筋紡錘・腱紡錘"というわけですね。
せんせー!じゃあ、許容範囲内でしかストレッチできませんやん!
大丈夫です。裏技があるんです。それが、「ゆっくりと伸ばす」ということです。
急激に伸ばしたり、反動で一気に伸ばすと筋紡錘が働き「ちぎれるからこれ以上伸ばさないでー、縮めー」という命令を出す。これを専門用語で"伸張反射"といいます。(伸張反射を知りたい方は、以下を「こちら」ご参照下さい)
例えば、長座体前屈で背中を誰かに押してもらって前屈するとします。押す人が急にガンッて押してきたら「イタタタァァー」てなって、前屈する人は上体を起こそうとしますよね?...それです。急に伸ばせば、反射として急に縮もうとする。これが筋肉の性質です。
反射は、人体を守るために人間に与えられた特性です。余談ですが、例として
・熱いものを触ると手を引っ込めてしまう
・顔に物が飛んで来たらつい避けてしまう
これも全部反射です。
このような、筋肉の特性なども知識として覚えておくとよいでしょう。
ストレッチ(柔軟性)の効果を高める7つのポイント
1種目のストレッチ時間は何秒?(効果的なのは何秒すればいい?)
1つの種目にかけるストレッチ時間は、約20~30秒といわれています。それは、筋肉は急には柔らかくならないからです。人間でいうならば、最初はガードが固いといった感じでしょう。
人間も最初はガードが固くても、時間が経てば少しずつ心を開いていくもの。筋肉も、だいたい平均して30秒ほどキープしてあげると、少しずつ緩んできます。
あくまで経験上の話ですが、実際ストレッチしてみると、やはり30秒は短いという印象があります。これは、私が今までに柔軟性を出すためのストレッチ指導や自分がストレッチを実践してきた印象です。なので、実際には50~60秒はキープしていただきたいです。
ストレッチをする頻度(1日に何回/週に何回すればいい?)
ストレッチで効果を上げるには、できれば毎日、最低でも週3~4回は欲しいですね。1日のストレッチ回数としては、1回でもOKです。2回も3回もできるならなお良し。ポイントは、「なるべく回数(頻度)を多くする」ということです。
じゃあ、月~水で1日2回ストレッチしたらOKなのか?→これも微妙です。残りの木~日が4日もあるので、4日も間を空けたらおそらくプラマイゼロでしょう。
平均的には、1日置き、間が空いても中2日くらいにしておきましょう。でも理想は、何度も言いますが「毎日」ですよ。間が空けば空くほど、効果は低くなると思っていて下さい。勉強や筋トレなどと同じです。
伸ばしてる筋肉を意識してみよう
効果が感じにくい方は、狙った筋肉がしっかり伸びてるかを意識しながらストレッチをしてみよう。柔らかくて伸びないのは少しコツがいりますが、硬いのに伸び感がないのはおそらくしっかり伸ばせていません。もう少し強めに伸ばすか、やり方自体が間違っているかでしょう。
人の体は作りがそれぞれなので、勉強通りにしてるけど伸び感がない場合は、伸ばしてる部位の角度をずらしてみるのもポイント。少しの差で、伸び方が変わってくる場合もよくありますよ。
呼吸はゆっくりと(目安は、7秒で吐いて、5秒で吸う)
呼吸は絶対に止めないように気を付けましょう。体が硬い人はストレッチをすると、「気持ちいい」より「痛い」が勝つと思います。
痛いなーと思うことに意識がいくので、ついつい歯を食いしばって息が止まります。こうなると「逆に力が入る」という現象が起きます。
やってる行為はストレッチ(筋肉を伸ばす)なのに、体の内部は力が入ってる(筋肉が縮んでる)。全く真逆の生理反応が起きるわけです。
その反面、呼吸をゆっくりすることによって、リラックス効果が得られ、力が入ってしまう状態を抑えることができます。そして、リラックスできると副交感神経が優位に働き、さらに筋肉が緩みやすい状態を作り出します。
呼吸の目安は「7秒で吐いて、5秒で吸う」です。
正直なとこ、吸うの何秒、吐くの何秒、とかは人によって肺活量も違うため、きっちり決める必要はありません。「7秒と言われたからやったけど、苦しくなって息が荒くなる...」これだと意味ありませんよね。
前述した、"リラックスする"ができず、苦しいので力が入ります。秒数はあくまで目安とし、苦しくない範囲で「ゆっくり」「長く」を心掛けて下さい。
鼻と口での呼吸は、鼻から吸って→口から吐く、の方が力が抜けやすいです。これも同じく、鼻呼吸がしにくい人は、口呼吸で構いません。口だと大量の空気を出入りでき、力が入りやすいので、「細く」「長い」呼吸を心掛けましょう。
反動はつけずに、ゆっくりと伸ばそう
「筋肉の性質について」でお話したように、反動をつけたり、急激に筋肉を伸ばしたりすると、筋紡錘(筋肉が切れないように感知するセンサー)が働き、縮もうとする命令が出て(伸張反射が起きる)、筋肉を伸ばすどころか逆に筋肉が縮んでいくという現象が起きます。
つまり、効果が出ないどころか、逆効果です。(あえて反動をつける方法はありますが、ここでは割愛します)。この筋紡錘のセンサーを出さないためには、「ゆっくと」「じわぁ~っと」伸ばして下さい。そうすれば、徐々に筋肉は安心して緩み始めます。
じぃっとしてるのは苦しいかもですが、我慢できる範囲から行いましょう。
ストレッチの強度はややきつめに(我慢できる程度で)
ストレッチを行う際の強度は、「ややきつめ」を意識してみよう。筋肉の長さも硬さも人それぞれなので、一概に「これ!」という目印がないですが、感覚的には「これちょっと痛いなぁ~でもまだ我慢できるかぁ~...」がおススメです。
ストレッチを行う際、硬い人は痛いところでキープするのが辛いですよね。だから、わりと安全圏のところでキープしてストレッチを行ってしまいます。
最初は、まずストレッチ習慣を作るために、無理なく気楽にということで安全圏キープ(ちょっと伸びるな~)で大丈夫かと思います。でも、何週間や何ヶ月も実施していくと、「こんなに頑張ってるのに全然柔らかくならない...」と思うようになってきて、諦めるか飽きてきちゃいます。
この原因は、実際やってることが"初期に習慣をつけるための安全圏キープ"をずっとやっているからです。気楽な安全圏キープでは効果としてはかなり弱く、効果を出せたとしてもかなりの長期間を要します。でも思考としては効果を求めてる。ギャップがありますよね。50m走をスキップしてるのに、「なんで7秒台で走れないの?」と悩んでるようなものです。
なので、ストレッチ習慣ができて、さらなる効果を求めるならば「安全圏キープ」を卒業して下さい。そして、「ややきつめ」で、感覚的には「これちょっと痛いなぁ~でもまだ我慢できるかぁ~...」の強度で行ってみて下さい。
ややきつめがおススメですが、無茶苦茶にやりすぎると筋肉を傷つけてしまい、本当に痛みに変わります。あくまで「我慢できる程度」もしくは「イタ気持ちい程度」でお願いします。
ストレッチをする時間帯は?(朝?夜?お風呂あがり?寝る前?)
時間に余裕があり、可能であれば"朝と夜の両方"した方がいいです。スポーツ選手のウォーミングアップとクールダウンのイメージと同じで、朝はこれから一日が始まる準備体操として行い、夜は一日の疲れを癒すために行うことが理想です。
朝の起床時は体が固まってるものなので、朝に体の痛みをよく感じる場合は、起床時に布団やベットでストレッチをしてから活動する方がいいでしょう。
よく、「お風呂あがりにした方がいい」とか言われたりしますよね。正直なところ、別にいつやってもいいですよ。お風呂あがりは、体が温まっていて筋肉が柔らかくなり、ストレッチがしやすくなります。ストレッチがしやすいということは、いつもより大きくストレッチをできてることになります。そう言った意味では効果を感じれてモチベーションにはなるかもしれません。
しかし、翌日には元通りになっていることが多いため、特にこだわりすぎる必要はないかと思います。でも、継続することが大事になるので、「お風呂あがりにやる!」と決めてると、ルーティンになりやすいので、その点でもメリットはあるかもしれません。
柔軟性がでない(体が柔らかくならない)人にありがちなこと
体が硬い人は、ストレッチ(柔軟)をすることが嫌いな人が多い傾向です。だって痛いですからね。笑
でも、柔らかくなりたくて、早く痛みから解放されたくて頑張ってストレッチを行ってると思います。そういう心理的側面も加わり、体が硬くてストレッチしてもなかなか柔らかくならない人がやりがちなパターンを、以下にまとめています。
1.実施時間が短い(10秒程度で終わってませんか?)
2.すぐに諦めてしまう(硬い人は、人一倍時間がかかるものです)
3.反動をつけて行ってる(反動はつけず、静止して下さい)
4.実施頻度が少ない(3日に1回、週に1回になってませんか?)
5.強度が弱い(少し伸びる程度で静止してませんか?)
ご自身のストレッチをもう一度見直し、上記のパターンに当てはまる人は、再度本記事の「ストレッチ(柔軟性)の効果を高める7つのポイント」を読み直してみて下さい。
特に「強度」「頻度」「1種目の時間」は大事です。正直、この3つを意識するだけでも、ある程度は改善されます。あとのポイントは、副作用的な+α効果だと思って下さい。
ストレッチを実施する際の注意点
ストレッチを実施または継続するにあたり、以下の点に注意をしておきましょう。
- 「イタッ!!」というような鋭い痛みが出て、翌日も痛みが残る場合
- 「ブチッ!!」というような音が聞こえて痛くなり、翌日も痛みが残る場合
上記2点に当てはまる場合は、しばらく中止してる方がいいと思われます。
前述したように、筋肉はゴムみたいなものなので、ある一定を超えると切れたり、損傷したりする可能性はあります。
なので、硬い人は特に焦らずゆとりをもってストレッチ計画をしていきましょう。これはダイエットと同じです。
健康になるためや、スポーツで怪我を予防するために行っているのに、ストレッチで痛めてしまうと意味がありません。注意をしながら正しく行いましょう。
さいごに
今回は、ストレッチを継続しているがなかなか体が柔らかくならない、という方に向けてお伝えしました。でもこれは、今からストレッチを始める初心者の方にとっても大事な知識となります。そして、ストレッチで柔軟性を高めることは、ケガを予防してパフォーマンスを上げるためには基本中の基本です。別の記事では、「ウォーミングアップの目的と効果」についても解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
一つでも「あ、これ抜けてたわ」と思う知識があれば、是非本日から実践していただき、さらに習慣化して継続をしていって下さい。
とはいえ、ストレッチを習慣化したり継続するのって大変ですよね。そこで、ストレッチの専門書を読んで知識をさらに身に付けて実践するのが一番オススメです。
私がオススメする本は「1分でみるみる細くなる!ストレッチ」
著者はYouTubeでも人気の先生であり、簡単かつ写真を見ても内容が分かりやすかったのです。初心者の方にとっては十分オススメできる一冊となっています。専門書は手元にずっと残るので、サクッと読み返しができるので持ってて損はないですよ。
以上、みのっちくらぶでした。
1.体ってどうやったら柔らかくなるの?
2.ストレッチを継続しているが、なかなか柔軟性がでない方へのアドバイス
3.柔軟性がでない人がやってしまってる、ありがちな方法